日本歴史地名大系 「世義寺」の解説 世義寺せぎでら 三重県:伊勢市山田地区岡本町世義寺[現在地名]伊勢市岡本二丁目所在地を滝浪山(たきなみやま)という。教王山神宮寺宝金剛院と号し、真言宗醍醐派。本尊薬師如来。「布留屋草紙」に「瀬木寺」、「勢陽雑記」に「世木寺」と記される。「神都名勝誌」によれば天平年間(七二九―七四九)聖武天皇の勅創と伝え、初め外宮の南、継橋(つぎはし)郷前山(まえやま)の亀五輪(亀野・亀谷・亀之郷などとも)にあった。中興開山は円海と伝える。「通海参詣記」に「外宮ノ砌リ於世義寺建長七年十月ノ比南都ノ上人アタマ(数多カ)内外宮ノ為御法楽千部ノ法華経ヲ転続(読)」とあり、同書は「此世義寺ハ昔外宮ノ西マチカキ程ニテ事ノ恐レ有トテ宣旨ヲ申下シテ、他所ニ遷サン為ニ工ヲアマタ指遣シケレハ、忽ニ霧立籠テ見ヘス。壊退ニ不及トソ申伝ヘ侍リキ」と記している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by