中井(町)(読み)なかい

日本大百科全書(ニッポニカ) 「中井(町)」の意味・わかりやすい解説

中井(町)
なかい

神奈川県南西部、足柄上郡(あしがらかみぐん)にある町。1958年(昭和33)町制施行。中央部と東部に大磯(おおいそ)丘陵を侵食して南流する中村川(押切川)と葛川の上・中流域を中心としている。川沿いの谷底平野水田に、丘陵地は畑地に開かれる。酪農が普及し、生乳の生産が多い。そのほか野菜やミカンの栽培が行われている。古くから開け、中世には相模(さがみ)平氏の支族中村氏が拠点とした中村荘(しょう)の地。南部の遠藤の八幡神社(えんどうのはちまんじんじゃ)(五所宮)は源頼朝(よりとも)の祈願所六十一社の一つといわれ、祭礼のおりに御旅所(おたびしょ)で行われる鷺の舞(さぎのまい)は貴重な民俗芸能である。北部を東名高速道路が通り秦野(はだの)中井インターチェンジがある。面積19.99平方キロメートル、人口9300(2020)。

[浅香幸雄]


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