大学事典 の解説
中国人民抗日軍事政治大学[中国]
ちゅうごくじんみんこうにちぐんじせいじだいがく
1937年1月,前年に陝西省保安県で開校した中国抗日紅軍大学が延安に移って改称,創設された大学。略称は「抗大(中国)」。日中戦争期,中国共産党が抗日幹部の短期養成を目的として設置した。総校(本部)のほか,全国に12の分校があった。「団結,緊張,厳粛,活発」を校訓とし,教育内容は政治教育,軍事教育,文化教育,生産労働,体育活動などから構成された。中心は政治教育で政治思想と政治理論の教育からなり,政治理論科目として「ソ連共産党史」「マルクス・レーニン主義」「政治経済学」「三民主義概論」などが開設されていた。毛沢東,朱徳,林彪などが講師を務めた。学制は4ヵ月から3年までさまざまだった。第1期の学生が紅軍大学時代の1936年6月に入学して以降45年までに8期,あわせて20万人を超える人材を養成したとされる。1945年10月,総校は東北地区に移って中国人民解放軍東北軍政大学と改称され,分校は各地域の軍政大学などとして独立した。
著者: 南部広孝
出典 平凡社「大学事典」大学事典について 情報