中島莞爾(読み)ナカジマ カンジ

20世紀日本人名事典 「中島莞爾」の解説

中島 莞爾
ナカジマ カンジ

昭和期の陸軍工兵少尉 2.26事件の青年将校の一人。



生年
大正1(1912)年10月

没年
昭和11(1936)年7月12日

出生地
佐賀県小城郡小城町

学歴〔年〕
陸軍砲工学校

経歴
中島荒次郎の三男として生まれる。昭和9年陸軍工兵少尉。鉄道第2連隊付となり、陸軍砲工学校に在学中、昭和11年の2.26事件に反乱者として加わる。当日、中橋基明中尉と共に約100名の下士官及び兵を指揮し蔵相・高橋是清の私邸を襲撃し殺害、ついで中橋栗原安秀池田俊彦などの将校と軍用トラック3台、兵約60名を率いて東京朝日新聞を襲い新聞発行を止めた。更に日本電報通信社、国民新聞社、報知新聞、東京日々新聞社、時事新報社を襲い、蹶起趣意見書を配布、その掲載を要求した。事件収束後、同年7月死刑となる。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中島莞爾」の解説

中島莞爾 なかじま-かんじ

1912-1936 昭和時代前期の軍人
大正元年10月生まれ。二・二六事件の青年将校のひとり。少尉で,陸軍砲工学校に在学中,中橋基明とともに蔵相高橋是清(これきよ)を殺害し,ついで栗原安秀らと東京朝日新聞社をおそい新聞発行をとめた。昭和11年7月12日刑死。25歳。佐賀県出身。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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