中村七郎左衛門(読み)なかむら しちろうざえもん

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「中村七郎左衛門」の解説

中村七郎左衛門 なかむら-しちろうざえもん

?-1539 戦国時代の能役者笛方。
一噌流(いっそうりゅう)流祖。檜垣本(ひがいもと)彦兵衛の弟子。七郎左衛門の代に中村姓を名のる。天文(てんぶん)8年死去。屋号備中(びっちゅう)屋。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の中村七郎左衛門の言及

【一噌流】より

…中ノ舞,序ノ舞,真ノ序ノ舞といった舞で地にシオリを入れて吹くほか,《猩々乱(しようじようみだれ)》の地に長短2種類ないこと,神楽や楽という舞も森田流藤田流と地の順序が入れ違っていることなど,音楽上この2流と対立していることが多い。流祖中村七郎左衛門は名人檜垣本(ひがいもと)彦兵衛(1527没)の弟子で,3世八郎右衛門から一噌姓を名のった。江戸時代は主として宝生流の座付であったが,その関係で,今日でも宝生流の《安宅》〈延年之舞〉の小書付き(特殊演出)のときは,一噌流独自の特殊な譜を吹く。…

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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」