中枢神経興奮薬(読み)ちゅうすうしんけいこうふんやく

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

中枢神経興奮薬
ちゅうすうしんけいこうふんやく

中枢神経系を興奮させる薬物の総称で、いわゆる興奮剤の主体をなすもの。中枢神経興奮剤。薬物が中枢神経系のどこに働くのか、その詳しい作用点が知られていないので、かなり便宜的な分類しかなく、また中枢神経抑制薬に比べると、薬物の選択性も低い。
 主として大脳皮質に作用して精神機能を興奮させるものとしてはカフェインがあり、単独で用いるとけいれんをおこすピクロトキシンやペンテトラゾールは、麻酔薬や睡眠薬中毒の際に拮抗(きっこう)剤として用いられる。また、延髄の呼吸中枢および血管運動中枢に作用するものにニケタミド、カンフル、ジモルフォラミンなど、脊髄(せきずい)の反射興奮性を高めてけいれんをおこさせるものにストリキニーネ、嘔吐(おうと)中枢を刺激して嘔吐をおこさせるものにアポモルヒネやエメチンがある。これらは中枢神経系の抑制によっておこる状態に拮抗して正常状態に回復させるので、蘇生薬(そせいやく)ともよばれる。[幸保文治]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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