丸子川(読み)まりこがわ

日本歴史地名大系 「丸子川」の解説

丸子川
まりこがわ

宇津うつ北方の字本沢ほんざわ水源とし、東流して丸子・寺田てらだを流れ、下川原しもかわはら安倍あべ川河口で同川に合流する。安倍川水系の二級河川。流長は一〇・四キロ。宗祇の「名所方角抄」に「まりこ川」とみえる。大村家盛の参詣道中日記(大村家文書)の天文二三年(一五五四)三月二七日条には「まるこ川」と記される。江戸時代は清い流れで、蚊の発生もないほどであった。井出の蛙が有名で、元禄(一六八八―一七〇四)頃富士郡大宮おおみや(現富士宮市)の白盆という俳諧師上方から井出の蛙をもってきたが、丸子宿まできた時にだいぶ弱っていたので、この川に放したのが増えたという(以上「修訂駿河国新風土記」)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界大百科事典(旧版)内の丸子川の言及

【安倍川】より

…幹川流路延長51km,全流域面積567km2。おもな支流には上流から安倍大谷(おおや)川,安倍中河内川,足久保川,藁科(わらしな)川,丸子川などがある。本流が流域の東寄りに偏っているため,これらの支流はいずれも北西(右岸)側から流入しており,北東(左岸)側から流入する支流は短小な急流に限られる。…

※「丸子川」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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