丸森宿
まるもりしゆく
近世丸森村の中心集落で、「丸森村安永風土記」に本町二町・横町一町余とあり、家数は八八。文化元年(一八〇四)に移転したのが現在地である。これより先、慶長六年(一六〇一)大条実頼が丸山館に所替となったが、同年のうちに当地鳥屋館に移り、町場も移転したと伝えるが(丸森町史)、これが宿場としても機能したのかは不詳。角田本郷へは渡舟により一里三町・本荷三九文、金山本郷へは二九町・本荷二〇文であったが(前掲風土記)、主要な往還道ではなかった。町場では五日・九日に市が立ち、おもな出物は楮であった(貞享元年万覚書「丸森町史」所収)。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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