丹波局(読み)たんばのつぼね

朝日日本歴史人物事典 「丹波局」の解説

丹波局

生年生没年不詳
平安後期,後白河上皇女房。江口遊女。内膳司紀孝資の娘。仁操僧都の娘との説もある。後白河上皇の寵愛を得て,のちに天台座主となる承仁法親王を生む。六条殿とも呼ばれた。その夢想によって後鳥羽天皇即位が決定されたことは有名。ただし,史料の丹波局の個所は宣陽門院の母,丹後局(高階栄子)の誤記だとする説も有力で,その場合,夢占いを行ったのは丹後局ということになる。また,後鳥羽の上皇時代にも丹波局(本名は石)という名の白拍子出身の女房がおり,煕子内親王を生んでいる。

(楢原潤子)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「丹波局」の解説

丹波局(3) たんばのつぼね

?-? 鎌倉時代女官
白拍子(しらびょうし)であったが,後鳥羽(ごとば)天皇の後宮につかえ,元久2年(1205)煕子(きし)内親王を生む。右衛門督(うえもんのかみ)ともよばれた。名は石。

丹波局(1) たんばのつぼね

?-? 平安時代後期の女官。
遊女であったが,後白河上皇の後宮にはいって寵愛(ちょうあい)をうけ,嘉応(かおう)元年(1169)承仁(しょうにん)法親王を生んだ。六条殿ともよばれた。

丹波局(2) たんばのつぼね

?-? 鎌倉時代の女官。
後鳥羽(ごとば)天皇の後宮につかえ,建久7年(1196)粛子(しゅくし)内親王を生む。兵衛督(ひょうえのかみ)ともよばれた。

丹波局(4) たんばのつぼね

?-? 鎌倉時代の女官。
土御門(つちみかど)天皇(在位1198-1210)の後宮につかえ,是子内親王を生む。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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