丹銅(読み)タンドウ

デジタル大辞泉 「丹銅」の意味・読み・例文・類語

たん‐どう【丹銅】

亜鉛分が3~20パーセントの黄銅赤みを帯び、軟らかい。仏具建築材料にする。

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精選版 日本国語大辞典 「丹銅」の意味・読み・例文・類語

たん‐どう【丹銅】

  1. 〘 名詞 〙 ふつうの黄銅よりも亜鉛分の少ない(三~二〇パーセント)黄銅。赤みを帯び、軟らかい。金ボタン、仏具、建築材料などに用いる。トンバック。

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百科事典マイペディア 「丹銅」の意味・わかりやすい解説

丹銅【たんどう】

銅と亜鉛20%以下の合金成形加工がしやすい。亜鉛3〜7%のものは深絞り用,8〜20%のものは,黄金色なので,装飾金具,金ボタンなどに,また金粉金箔(きんぱく)の代用に使用される。
→関連項目黄銅

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世界大百科事典(旧版)内の丹銅の言及

【黄銅】より

…シンチュウ(真鍮)とも呼ばれる。Cu‐Zn合金のうち,Zn20%以下のものは丹銅といい,それ以上を黄銅という。Znの量が増すにつれて,銅赤色から黄色へと色が変わる。…

【銅合金】より

…ばね材料として使われるものの標準組成は1.9%Be,0.3%Coであって,時効硬化処理によって特殊鋼に匹敵する実用銅合金中最強の強度と,きわめて優れたばね特性を示し,高級なばね材料として重要な材料である。
[黄銅系合金]
 主体となるものは銅‐亜鉛合金の黄銅(シンチュウとも呼ばれる)で,とくに亜鉛が20%程度までのものを丹銅,それ以上を黄銅といい,亜鉛量の広い範囲にわたる合金があるが,おもなものは亜鉛30%を含む7‐3黄銅と,35%の65‐35黄銅,35~45%の4‐6黄銅である。亜鉛が増すにつれて銅の赤みがなくなり,黄銅は美しい黄金色を示す。…

※「丹銅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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