少ない(読み)スクナイ

デジタル大辞泉 「少ない」の意味・読み・例文・類語


すけな・い【少ない】

[形]《近世後期以降の語》「すくない」の音変化。
「向うは高が―・いから」〈円朝怪談牡丹灯籠

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「少ない」の意味・読み・例文・類語

すくな・い【少・尠・鮮】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙
    [ 文語形 ]すくな・し 〘 形容詞ク活用 〙 数量や程度が小である。すこしである。⇔多い
    1. [初出の実例]「吾(あ)と汝(な)と競(きそ)いて族(ともがら)の多(おほ)き少(すくな)きを計(くら)べてむ」(出典古事記(712)上)
    2. 「初め子有る時には悦び楽しぶ事少し。後に子を失ひつる時には愁へ苦しぶ事多し」(出典:観智院本三宝絵(984)上)

少ないの派生語

すくな‐げ
  1. 〘 形容動詞ナリ活用 〙

少ないの派生語

すくな‐さ
  1. 〘 名詞 〙

すけな・い【少】

  1. 〘 形容詞口語形活用 〙 「すくない(少)」の変化した語。〔志不可起(1727)〕
    1. [初出の実例]「起番(おきばん)ひとりでいいよ、今夜はとまりがすけないから」(出典:洒落本・仕懸文庫(1791)四)

少ないの補助注記

挙例の「志不可起」、ヘボンの「改正増補和英語林集成」には、スクナイに対する口語であるという説明がみられる。

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