久下直光(読み)くげ・なおみつ

朝日日本歴史人物事典 「久下直光」の解説

久下直光

生年生没年不詳
平安末から鎌倉前期の武士武蔵七党の私市党に属し,父は憲重。武蔵国大里郡久下郷(埼玉県)を本領として久下権守と称した。平氏政権の時代,大番役代官として上洛させた甥の熊谷直実平知盛と主従関係を結んで自立したことを機に直実対立。治承4(1180)年源頼朝の挙兵に従い,平家追討に功をあげ,頼朝の側近梶原景時の信頼を得た。建久3(1192)年11月,直実との所領争いで頼朝の面前対決,勝訴している。子孫丹波に移る。<参考文献>八代国治・渡辺世裕『武蔵武士』,安田元久『武蔵の武士団

(野口実)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「久下直光」の解説

久下直光 くげ-なおみつ

?-? 平安後期-鎌倉時代武将
武蔵(むさし)久下郷(埼玉県)を本拠とし,私市(きさい)党に属す。義理の甥(おい)の熊谷直実(なおざね)が平知盛(とももり)の家人になったことをうらみ,直実の所領を侵害。のち源頼朝につかえ,建久3年(1192)頼朝の前で直実と対決,所領争いに勝訴した。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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