精選版 日本国語大辞典 「熊谷直実」の意味・読み・例文・類語
くまがい‐なおざね【熊谷直実】
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平安末期から鎌倉初期の武将。直貞(なおさだ)の次男。母は武蔵(むさし)国の豪族久下権守直光(くげごんのかみなおみつ)の妹。法名は蓮生(れんしょう)。当初は直光に仕える身であったが、直光の代官として京都大番を務めたおりに、武蔵国の国司平知盛(とももり)に仕えた。そのため直光は、直貞、直実に与えた武蔵国熊谷(くまがや)郷(埼玉県熊谷市)を押領(おうりょう)。以後、直実は直光からの自立を目ざしていく。1180年(治承4)石橋山の戦いには、大庭景親(おおばかげちか)に属して、源頼朝(よりとも)を攻めたが、東国の状況を察した直実は、頼朝に従い佐竹秀義(さたけひでよし)追討に功をたて、ついに頼朝より熊谷郷の安堵(あんど)を受ける。その後、平氏追討に活躍する。一ノ谷の戦いで平敦盛(あつもり)を討ち出家した話は有名であるが、じつは92年(建久3)直光との堺(さかい)(境)相論にあたり、頼朝の下そうとする判決が不当なものだとして怒り出家したものである。この直実の行動は、87年(文治3)鶴岡八幡宮(つるがおかはちまんぐう)の流鏑馬(やぶさめ)に歩行(かち)役である的立役(まとたてやく)に任じられたことに対して、「御家人(ごけにん)はみな傍輩(ほうばい)なり」と主張し、断固拒否したというエピソードとともに、御家人身分に列することで自立化を図ろうとした東国の小武士の姿勢をよく示している。
[鈴木哲雄]
(田中文英)
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1141~1208.9.14
平安末~鎌倉初期の武士。直貞の子。平治の乱には源義朝方に属するが,乱後,京都大番役勤務中に平知盛に仕える。1180年(治承4)石橋山の戦で平家方の大庭景親に従うが,まもなく源頼朝に服する。佐竹氏討伐の戦功により,2年後,本領の武蔵国大里郡熊谷郷(現,埼玉県熊谷市)の地頭職を安堵される。源義仲や平家との戦いでも活躍,一の谷の戦では先陣を争い,平敦盛を討ちとる。87年(文治3)流鏑馬(やぶさめ)の的立て役を忌避して所領の一部を没収される。92年(建久3)久下(くげ)直光との所領争いで不利な裁決がくだると,上洛して法然の門下に入る。法名は蓮生(れんしょう)。
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…《言継卿記》)。熊谷直実は一ノ谷合戦で心ならずも平敦盛を討つことになり,敦盛の父経盛に遺骸と遺品を届け書状を取りかわす。無常を感じた直実は法然上人を師として出家,蓮生坊と名乗って敦盛の菩提を弔い,高野山蓮華谷智識院で大往生を遂げる。…
…〈兵の本意は先登なり,先登に進むの時,敵は名謁(なのり)をもってその仁を知る〉との《吾妻鏡》に引用する下河辺行平の詞は武士一般の先懸への思惑を端的に示すものであろう。また同じく《吾妻鏡》には熊谷直実が佐竹征伐の功績によって熊谷郷の地頭職を安堵された下文(くだしぶみ)が見えるが,そこには〈直実,万人に勝れて前懸(さきがけ)し,一陣を懸け壊り,一人当千の高名を顕す〉との文言が付され,これが合戦における武士の勧賞(げんしよう)に値するものであったことを示している。しかし,後世集団戦が一般化すると個人本位の先懸は姿を消すに至る。…
…敦盛は舟に乗り遅れ,ただ一騎で馬を泳がせ舟を追った。そのとき,源義経配下の熊谷直実(くまがいなおざね)に呼び止められ,浜辺へ引き返して直実と戦った。組討ちに敗れた敦盛の首を直実がかき切ろうとしたとき,直実の心に敦盛と同年輩の子小次郎のことが浮かび躊躇する。…
※「熊谷直実」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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