おい(読み)オイ

デジタル大辞泉 「おい」の意味・読み・例文・類語

おい

[感]
呼びかけたり、注意を促したりするときに発する語。主に男性同輩目下に対して用いる。「おい、待たないか」
呼びかけられて軽く答えるときの語。「おい合点承知の助」
やや驚いたときに発する語。おや。おお。
「―、この君にこそ」〈・一三七〉
思いついたときなどに発する語。おお。
「―、さりさりとうなづきて」〈玉鬘

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「おい」の意味・読み・例文・類語

おい

  1. 〘 感動詞 〙
  2. なにかを思いついた時などに発することば。→おいや
    1. [初出の実例]「御簾(みす)をもたげてそよろとさし入るる、呉竹なり『おい、この君にこそ』といひわたる」(出典枕草子(10C終)一三七)
  3. 注意をうながす時に発することば。
    1. [初出の実例]「此事聞き持(たも)てや、をゐ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二八)
  4. 承諾の意を表わすことば。
    1. [初出の実例]「あの権八が立退けばよいが、〈略〉、おいと言って落ちはせまい」(出典:歌舞伎・傾情吾嬬鑑(1788)序幕)
  5. 相手、特に同輩、目下などに呼び掛ける時のことば。
    1. [初出の実例]「ヲイ眼公、マアみんなを呼ばっし」(出典:滑稽本・八笑人(1820‐49)四)

おい

  1. 〘 代名詞詞 〙 自称。同輩や目下に用いる。おれ。
    1. [初出の実例]「おいとすっぱり切れてくれろ」(出典:洒落本・其あんか(1786)其二階)

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