久場村(読み)くばむら

日本歴史地名大系 「久場村」の解説

久場村
くばむら

[現在地名]中城久場くば

とうまい村の北東にあり、東は中城なかぐすく湾に面する。「おもろさうし」巻一四の六六に「くはのしきや おもろ(久場の子がおもろ)/とかてはとうさ(十日では遠さ)みきやはさめ(三日挟め)/世かけひやし みおやせ(世を支配する鼓の拍子を奉れ)/又 くはのしか せるむ(久場の子がせるむ〔おもろの対語〕)」とある。久場の子はオモロ歌唱者の意、三日ごとに世を治めるのに効力のある鼓拍子を打ってほしいと謡っている。絵図郷村帳に「くば村」とある。琉球国高究帳によれば高頭四七石余、うち田二八石余・畠一八石余。


久場村
くばむら

[現在地名]龍郷町久場

龍郷たじご村の南に位置し、集落笠利かさり湾の深い入江に面し、東に阿丹あざん崎が突き出ている。名瀬なぜ間切龍郷方のうちで、クゥバなどともいう。正徳二年(一七一二)から田畑佐文仁が行った新田開発のうちに当地も含まれるという(奄美大島史)。「大島私考」には龍郷方一〇ヵ村のうちとして「久場村」とみえ、高五四石余、うち享保内検後の開地は五石余、損地二石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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