久流留(読み)くるる

改訂新版 世界大百科事典 「久流留」の意味・わかりやすい解説

久流留 (くるる)

俳諧論書。山本西武(さいむ)著。1650年(慶安3)刊。俳諧に用いることばをいろは順に並べ去嫌(さりきらい)について記した作法書。和漢連歌の式目を基準とし,貞徳からの聞書を交えて成った。1644年に成った貞徳の《天水抄》に,〈くろゝとて一巻あり。丸門弟これにて万事その沙汰すべし〉とあるから本書成立は早く,貞徳の《御傘(ごさん)》成立以前は,これが貞門の正式目として用いられていたことがわかる。
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