乗打(読み)のりうち

精選版 日本国語大辞典 「乗打」の意味・読み・例文・類語

のり‐うち【乗打】

〘名〙
① 馬、駕籠(かご)など、乗物から降りないでそのまま通り過ぎること。下乗(げじょう)の礼を欠くこと。貴人や長上の前、あるいは皇族の邸や神社の前を通過する時は、いったん馬、駕籠などから降りて軽く会釈するのが習わしであった。
太平記(14C後)一一「羽書を頸に懸たる早馬三騎、門前まで乗打(ノリウチ)にして」
② (乗りこんですぐに打ちはじめるの意から) 芝居演芸地方巡業で、興行地に到着するとただちにそのまま開演すること。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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