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九執暦 きゅうしつれき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

九執暦
きゅうしつれき

中国,唐の玄宗皇帝の勅命開元6 (718) 年に翻訳刊行されたインドの天文学書。古代インド天文学では,天に日,月,五星の7天体のほか,黄道白道交点に見えない二星があって,九曜としたことからきた名称日食月食の新しい計算法を含み,大いに珍重された。

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世界大百科事典 第2版の解説

きゅうしつれき【九執暦 Jiǔ zhí lì】

中国,唐代のインド系天文学者の瞿曇悉達(くどんしつた)が玄宗皇帝の勅命で,718年(開元6)にギリシア天文学の影響を受けた4~5世紀ころ以降のインドのシッダーンタ天文書を翻訳したもの。《開元占経》の104巻に収められている。九執とはインドの九曜(くよう)を表し,サンスクリットのナバグラーハnavagrāhaの意訳であり,0を含むインド数字の紹介や〈弦の表〉(正弦関数表)の記載も見える。【橋本 敬造】

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世界大百科事典内の九執暦の言及

【瞿曇悉達】より

…唐代には多くの外国人が中国に来住したが,その中には梵語Kāsyapa,Gautama,Kumāraの音訳にあたる迦葉,瞿曇,俱摩羅を姓とする3家のインド天文学者があった。瞿曇悉達は瞿曇姓の一人で,唐の玄宗に仕えて太史令(国立天文台長)となり,718年(開元6)に勅命を受けてインド天文書,九執暦を漢訳した。これは後に彼が編集した《大唐開元占経》に収録されて現存する。…

※「九執暦」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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