…光琳の絵付け,乾山の詩賛のある銹絵黄山谷観鷗図角皿や銹絵芦鶴図角皿,また〈元禄年製〉銘のある釉下着彩の色絵切紙文四方皿などがこの期の代表作である。その後1712年(正徳2)泉谷から洛中の二条丁字屋町へ移り,粟田口や五条坂の窯を借りて懐石道具などを量産し,〈乾山焼〉と称して手広く販売し,洛中の人気を集めた。しかし享保(1716‐36)のころ江戸に下向し,寛永寺領入谷で窯を開き,37年(元文2)には下野(しもつけ)(栃木県)佐野に招かれて作陶した。…
…その典雅で純日本的な意匠と作風の陶胎色絵は,粟田口,御菩薩池(みぞろがいけ),音羽,清水,八坂,清閑寺など東山山麓の諸窯にも影響を及ぼし,後世〈古清水(こきよみず)〉と総称される色絵陶器が量産され,その結果,京焼を色絵陶器とするイメージが形成された。一方,1699年(元禄12)仁清の陶法を伝授され洛西鳴滝の泉山に窯を開いた尾形深省(尾形乾山)は,兄光琳の絵付や意匠になる雅陶を製作し,〈乾山(けんざん)焼〉として広く知られた。初期の京焼は,これら仁清の御室焼や古清水,乾山の雅陶などによって特徴づけられ,瀟洒(しようしや)な造形感覚,典雅な絵付や意匠によって最初の黄金期をむかえた。…
※「乾山焼」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
各省の長である大臣,および内閣官房長官,特命大臣を助け,特定の政策や企画に参画し,政務を処理する国家公務員法上の特別職。政務官ともいう。2001年1月の中央省庁再編により政務次官が廃止されたのに伴い,...
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新