亀磯
かめいそ
津田地区の東沖約四・五キロ、勝浦川河口右岸の大崎の東約三・二キロにある岩礁群。徳島港と小松島港沖の紀伊水道に位置し、灯台がある。「阿波志」によれば津田港口の南、岸から一里ばかりの所にあり、俗に御甕とよばれる。昔漁村であったが文禄年中(一五九二―九六)に没して海となり、住民は福島築地に移った。大石があり、雨乞が行われるとある。地震による陥没伝説がある。没した時期は明確でなく、慶長九年(一六〇四)には南海地震が起きており、「阿波志」とは一〇年程度のずれがある。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
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