日本歴史地名大系 「亀首村」の解説 亀首村かめくびむら 愛知県:豊田市石野・猿投・保見地区亀首村[現在地名]豊田市亀首町篭(かご)川によって開析された平地の東側に南北に細長く形成された村。村域には須恵器を焼いた上向(かみむか)イ田(だ)第三・第四号窯や、弥生から古墳時代の集落跡である亀首A・B遺跡がある。また若宮(わかみや)・横枕(よこまくら)・五反田(ごたんだ)・前田(まえだ)などの小字があり、一帯に条里制の遺構がみられる。ほかに字市場(いちば)があり、亀首市場の存在が推定される。中世は、高橋(たかはし)庄亀首郷にあたる。観応元年(一三五〇)の修理米年貢未進徴符(猿投神社文書)に「亀頸磯谷殿」とあり、延文四年(一三五九)の修理米注進状断簡(同文書)に「亀頸イソカヘ殿」などと記され、庄司中条氏の被官磯谷氏がここを本拠とし、高橋庄北方政所もここに置かれたと考えられている(豊田市史)。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報