予防保全(読み)ヨボウホゼン

デジタル大辞泉 「予防保全」の意味・読み・例文・類語

よぼう‐ほぜん〔ヨバウ‐〕【予防保全】

機器システムを安全かつ継続的に運用するため、あらかじめ策定した保全計画にしたがって点検整備を行うこと。故障などの不具合が発生していなくても、定期的に部品交換を行うなど。→予知保全

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本大百科全書(ニッポニカ) 「予防保全」の意味・わかりやすい解説

予防保全
よぼうほぜん

各種機器等の保守を、あらかじめ決めた手順により計画的に検査・試験・再調整を行い、使用中での故障を防止し、機器の劣化を抑え、さらに故障率を下げるための方法をいう。したがって、予防保全を行うにも当然ながらコストがかかるが、そのためのコストをかけても、設備の性能低下や故障停止などの劣化による損失(いわゆる、生産減、品質低下、歩留り低下、納期遅延、安全度やモラールの低下などによる損失)の軽減のほうが大きい場合には、この予防保全を採用したほうが経済的である。このような経済性の観点から予防保全の適否を決定することが重要である。また、設備が故障してから修理したほうが、コストが安い場合もあるが、このような場合には、予防保全よりも、むしろ事後保全を適用したほうが経済的である。

[玄 光男]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

苦肉の策

敵を欺くために、自分の身や味方を苦しめてまで行うはかりごと。また、苦しまぎれに考え出した手立て。苦肉の謀はかりごと。「苦肉の策を講じる」...

苦肉の策の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android