二段階返還論(読み)にだんかいへんかんろん

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「二段階返還論」の意味・わかりやすい解説

二段階返還論
にだんかいへんかんろん

1992年に渡辺外相が表明した北方領土返還案。これまでの4島一括返還論の主張緩和ロシア側が北方領土4島に対する日本の主権を認めれば,歯舞 (はぼまい) ,色丹 (しこたん) の2島をまず返還する一方,他の2島に対するロシアの一時的施政権承認,第二段階として,国後 (くなしり) ,択捉 (えとろふ) 2島の施政権を日本に返還するという二段階の順序を経て返還を実現させようとする考え。現実的な政策として効果が期待される一方,これまでの4島一括返還という大前提を崩すものであるため,与,野党両内での反発も大きい。

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