コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

承認 ショウニン

4件 の用語解説(承認の意味・用語解説を検索)

デジタル大辞泉の解説

しょう‐にん【承認】

[名](スル)
そのことが正当または事実であると認めること。「相手の所有権を承認する」
よしとして、認め許すこと。聞き入れること。「知事の承認を得て認可される」
国家・政府・交戦団体などの国際法上の地位を認めること。「国連に承認された国」

出典|小学館 この辞書の凡例を見る
監修:松村明
編集委員:池上秋彦、金田弘、杉崎一雄、鈴木丹士郎、中嶋尚、林巨樹、飛田良文
編集協力:曽根脩
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

世界大百科事典 第2版の解説

しょうにん【承認】


[私法,公法上の承認]
 (1)私法上は,一定の事実を認めることをいう。意思表示ではなく,〈観念の通知〉の意味で用いられることが多い。例えば,時効の中断事由としての承認(民法147条3号)は,時効が完成すれば義務を免れることになる義務者の側から権利者に対して一定の事実の認識を表示することであり,また,嫡出子たることの承認(776条)は,子が嫡出子である事実を認めることであって,いずれも〈観念の通知〉である。

出典|株式会社日立ソリューションズ・クリエイト
All Rights Reserved. Copyright (C) 2015, Hitachi Solutions Create,Ltd. 収録データは1998年10月に編集製作されたものです。それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。また、本文中の図・表・イラストはご提供しておりません。

大辞林 第三版の解説

しょうにん【承認】

( 名 ) スル
その事柄が正当であると判断すること。もっともなことだと思うこと。 「理事会の-した事項」
相手の言い分を聞き入れること。 「裁定に従うことを双方が-した」
〘法〙 国家・政府・交戦団体などについて、国際法上の主体として一定の地位を認めること。

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

承認
しょうにん
recognition

一般的には他人の行為に対して肯定的意志を表示すること。しかし、法律的には次のように使われている。

国際法上

承認には種々の態様があるが、代表的なのは国家承認、政府承認および交戦団体の承認である。
〔1〕国家承認 新国家が成立(合併、併合、分離独立等により)した場合、既存の個々の国家が新国家の国家性を認定し、もって新国家を国際団体に加入させ、国際法の主体として認める行為を国家承認という。(a)国家承認は一定の要件の下に行われる。第一に独立の政府が一定の領土および人民に対し実効的権力を確立していること、第二に国際法を遵守する意思と能力があることである。要件が充足されない状況下で承認を行えば、尚早の承認となり、実際はともかく理論的には無効というべく、本国より分離独立する場合には本国に対する干渉となり、違法とされている。(b)方式には、まず明示的承認と黙示的承認の別がある。前者は通告、宣言、条約等により承認の意思を明示することであり、後者は同盟条約など重要な二国間条約の締結、正式の外交関係の樹立等によって承認の意思が間接に推定されることである。さらに、法律上の承認と事実上の承認の別がある。前者は要件の充足を前提として行われるのに対し、後者は要件の充足に疑念がもたれる際に行われる暫定的承認であって(前者と異なり、撤回可能)、限定的実務関係をもたらすにすぎないことがある。(c)効果は、国家は事実上成立した段階で一定の重要な権利義務を享有すると考えられるが、承認によって承認国との間に一般国際法上の関係が全面的に形成される。しかし、承認が個別的に行われる結果、その効果は承認国と被承認国間のみにかかわり、その意味で相対的である。
〔2〕政府承認 一国内で政府が革命やクーデターにより非合法的に交替する場合に、新政府に旧政府にかわって当該国を代表する資格を認める行為を政府承認という。政府が非合法的に変革しても、領土および人民は依然新政府の基礎をなすので、国家としては同一性を保つというのが伝統的国際法の立場である。(a)要件は、第一に新政府が領域一般および住民に対し実効的支配を確立していること、第二に新政府が国家を代表する意思と能力があること、とくに旧政府の条約上の権利義務を継承することである。(b)方式は国家承認の場合と変わらない。(c)効果は、被承認政府が承認国との関係で国家を正式に代表する資格を認められることである。また、被承認政府との間に一般国際法上の関係がもたらされ、革命またはクーデターによって適用停止状態に置かれた旧政府締結条約も承認に伴い効力を復活する。
〔3〕交戦団体の承認 反乱団体が一国から分離しまたは一国の政府を転覆する目的をもって一定の地域を占拠し、地方的事実上の政府を樹立するまでに内乱が拡大した段階で、第三国または正統政府が当該反乱団体に一定の国際法主体としての地位を認める行為。その場合、第三国は自国民の権益保護のために、正統政府は内乱の残虐化防止のために交戦団体の承認を行うことが多い。(a)要件は、反乱団体が一定地域を実効的に占拠し、地方的政府を樹立していること、反乱団体が戦争法規を遵守する意思と能力があること。第三国が行う場合には、単なる同情や激励でなく承認が自国の権益保護など必要な関係にあることである。(b)方式は明示的にも行われるが、第三国は中立宣言により、正統政府は交戦法規の適用により黙示的に行うことが少なくない。(c)効果は、第三国が行う場合には正統政府および交戦団体双方に対し中立義務を負う。他方で、交戦団体は第三国の権益保護義務を負う。正統政府が行う場合には、交戦団体との間に交戦法規が適用され、正統政府は第三国の権益保護の責任から免れる。[内田久司]

公法上

国・地方公共団体の機関が、一定の行為を行うについて、他の権限ある機関から与えられる同意に承認または承諾の語が用いられる。
〔1〕天皇が国事行為を行うにあたっては、内閣の助言と承認がなければならず(憲法7条)、これがなければ、天皇は行為をできない。条約に対する国会の承認(憲法73条3項)は条約の成立要件である。
〔2〕内閣総理大臣による緊急事態の布告には国会の承認が必要である(警察法74条)などがある。[高橋康之・野澤正充]

私法上

一定の事実を認めること。時効中断事由としての債務の承認(民法147条3項・156条)、嫡出子の承認(同法776条)などのように単なる「観念の通知」である場合が多い。つまり、一定の事実を認めることにより、法が一定の効果を付与する(時効の中断、嫡出を否認する権利の喪失など)ものである。
 しかし、相続の承認(同法915条以下)は、家庭裁判所に対する申述(しんじゅつ)という方法を伴う法律行為である。[高橋康之・野澤正充]
『田畑茂二郎著『国際法における承認の理論』(『法律学体系 第2部 法学理論篇13』所収・1955・日本評論社) ▽広瀬善男著『国家・政府の承認と内戦』上下(2005・信山社)』

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
(C)Shogakukan Inc.
それぞれの解説は執筆時点のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

承認の関連キーワード公法公法上の契約私権私法人請求公法上の団体私的自治渉外私法談合民事

今日のキーワード

日本政策投資銀行

1999年に日本開発銀行と北海道東北開発公庫を統合し、発足した政府系総合政策金融機関。一般の金融機関が行なう金融などを補完・奨励し、長期資金の供給などを行ない、日本の経済社会政策に金融上で寄与していく...

続きを読む

コトバンク for iPhone

承認の関連情報