化学辞典 第2版 「二重温度交換法」の解説
二重温度交換法
ニジュウオンドコウカンホウ
dual temperature exchange process
同位体分離に用いられる化学的方法の一種で,低温と高温における気相の化合物と液相の化合物の同位体分布の相違を利用する方法.H.C. Urey(ユーリー)らによって開発された.たとえば,
H2O(液相)+HD(気相) HDO(液相)+ H2(気相)
の交換反応で,液相を低温から高温へ,気相を高温から低温へ流して交換反応を起こさせると,気相にHDが増える.水/硫化水素,アンモニア/水素,メチルアミン/水素などでも大規模に実施されている.
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報