二間戸村(読み)ふたまどむら

日本歴史地名大系 「二間戸村」の解説

二間戸村
ふたまどむら

[現在地名]姫戸町二間戸

姫浦ひめうら村の南に位置し、近世初期までは二間戸・神代こうじろ二村に分れていた。戦国時代二間戸は大矢野氏、神代は上津浦氏の勢力圏内にあり、天草諸豪拮抗のなかで戦火にさらされた。「八代日記」天文一七年(一五四八)三月二五日条に「二間斗ニテ大矢野御会尺、晴広様八代ニ廿六日ニ御帰宅」、同二〇年一一月一七日条に「上津浦ヨリ神代美作方為使者、八代ニ着候」とみえる。永禄三年(一五六〇)肥前有馬氏の派兵により二間戸は放火されている。元和三年(一六一七)のイエズス会士コーロス徴収文書(「近世初期日本関係南蛮史料の研究」所収)上津浦こうつうら(現有明町)の項に「きも入あちりあん 神代喜兵衛登明」の署名が記され、当時上津浦村のレジデンシア(宣教師駐在所)の教圏内にあったと推定される。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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