精選版 日本国語大辞典 「五十四郡」の意味・読み・例文・類語
ごじゅうし‐ぐんゴジフ‥【五十四郡】
- 奥州のこと。「延喜式」は三十五郡としたが、鎌倉末から南北朝期にかけて奥州五十四郡の通念が成立した。
- [初出の実例]「平重忠が先陣にて其功すぐれたりければ、五十四郡の中に、いづくをものぞむべかりけるに」(出典:神皇正統記(1339‐43)下)
五十四郡の補助注記
「国郡沿革考」(塚本明毅)、「大日本地名辞書」(吉田東伍)以後の考証によれば、白河、高野、磐瀬、石川、田村、会津、耶麻、大沼、河沼、安積、安達、信夫、伊達、刈田、柴田、名取、菊多、磐城、岩崎、標葉、葉、行方、宇多、伊具、亘理、宮城、黒川、賀美、色麻、玉造、志太、長岡、葛岡、新田、栗原、小田、遠田、登米、桃生、牡鹿、本吉、気仙、磐井、胆沢、江刺、和賀、稗抜、斯波、岩手、閉伊、糠部、鹿角、鼻和、平賀がその五四郡にあたるという。