井上横穴墓群
いのうえよこあなぼぐん
[現在地名]出雲市古志町 井上
神戸川左岸の丘陵斜面に所在、放れ山古墳と刈山古墳群との中間にあたる。出雲西部の斐伊川以西では上塩冶・神門・神西各地区とともに横穴墓の密集地域の一つで、六支群に分けられる。A支群(三穴)のうち一号穴には人骨一体とともに直刀・須恵器(蓋坏)があった。二号穴には縁の付いた屍床が置かれ、人骨三体とともに須恵器類(
・高坏・提瓶・台付壺・蓋坏)が認められた。三号穴はきわめて小さく、須恵器・土師器が出土。一―二号穴出土の須恵器は六世紀後半―七世紀初頭のもの。A支群の出土品は神戸川小学校に保管。B支群(アーチ形の二穴)のうち一号穴には縁の付いた屍床が置かれている。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
Sponserd by 