京上﨟(読み)キョウジョウロウ

デジタル大辞泉 「京上﨟」の意味・読み・例文・類語

きょう‐じょうろう〔キヤウジヤウラフ〕【京上×﨟】

京都公家くげ衆。公達きんだち
「―かと覚しくて、冠とやらん着たる人と」〈太平記・七〉
京都の身分の高い婦人。
「みめのよい―をひけらかしに来たか」〈浄・女夫池

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精選版 日本国語大辞典 「京上﨟」の意味・読み・例文・類語

きょう‐じょうろうキャウジャウラフ【京上臈】

  1. 〘 名詞 〙
  2. 京の公家衆公達(きんだち)
    1. [初出の実例]「京上臈(ラウ)かと覚しくて、冠とやらん著たる人と、立烏帽子著たる人と、二人乗せ給て候つる」(出典:太平記(14C後)七)
  3. 京の貴婦人。のんびりして上品な人にもたとえる。
    1. [初出の実例]「誠に世話にも京上臈といふは、断りとぞ覚えける」(出典:浮世草子・立身大福帳(1703)四)
  4. 京の遊女
    1. [初出の実例]「かぶけるは稲のほのじぞ京上臈〈城次〉」(出典:俳諧・貝おほひ(1672)一八番)

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