今町一里塚(読み)いままちいちりづか

国指定史跡ガイド 「今町一里塚」の解説

いままちいちりづか【今町一里塚】


宮崎県都城(みやこのじょう)市今町・梅北町にある一里塚。都城と鹿児島県の曽於(そお)を結ぶ国道269号(旧今町街道)の鹿児島県境近くに位置する。旧都城の城下から1里(約4km)のところ、志布志(しぶし)(現鹿児島県志布志市)に向かう道の両側にある底部径7.2m、高さ2.7mの塚。1935年(昭和10)に塚部分が国の史跡に指定され、1973年(昭和48)に一部残存する並木敷きが追加指定を受けた。一里塚は近世街道の1里ごとにおかれた道しるべで、1604年(慶長9)に幕府が江戸日本橋を起点に東海道を含む、幹線街道に築かせたことに始まる。藩政時代、都城は薩摩藩の一支領で、城下を中心に12の街道が四方に延びていた。薩摩藩では1633年(寛永10)に江戸幕府巡検使下向の際、領外に通じる出水(いずみ)筋、大口筋、高岡筋の3街道に一里塚を築いた記録が残るが、今町街道などの支線の一里塚は、18世紀に築かれたと考えられている。現在、史跡指定地は公有化され、一里塚を含む並木敷きに柵をめぐらし保存されている。JR日豊本線ほか都城駅から鹿児島県交通バス「有里入口」下車、徒歩約3分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

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