仕送(読み)しおくる

精選版 日本国語大辞典 「仕送」の意味・読み・例文・類語

し‐おく・る【仕送】

〘他ラ五(四)〙
江戸時代大名旗本給人の勝手向賄入用の金を見積って立て替える。
浄瑠璃・忠孝大礒通(1768)四「鎌倉中の大名が涎(よだれ)流して銭金は算積(さんづみ)じゃ。ヤこいつ何ぼ仕送くってもあぶなげはないと高くくり」
生活勉学を援助するための費用として、金品を送る。
滑稽本・七偏人(1857‐63)三「仕送られて暮す身を、仕送ると見られちゃあ情ねえね」

し‐おくり【仕送】

〘名〙
① 江戸時代、大名や旗本・給人の勝手向賄入用を立て替て支払う金。仕送金(しおくりきん)。〔万案紙手形鑑(1693)〕
② 生活や勉学を助けるため、金や物を送ること。生活や仕事のための金品をみつぐこと。また、その金品。
※滑稽本・浮世風呂(1809‐13)四「年中は御本家から為送(シオク)りの、おめへさんばかりの小づかひ料として」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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