他人と同胞(読み)たにんとどうほう(その他表記)Strangers and Brothers

日本大百科全書(ニッポニカ) 「他人と同胞」の意味・わかりやすい解説

他人と同胞
たにんとどうほう
Strangers and Brothers

イギリス小説家C・P・スノーの連作小説。全体は『他人同胞』(1940)、『光と闇(やみ)』(1947)、『希望の時代』(1949)、『学寮長』(1951)、『新しい人間』(1954)、『帰宅』(1956)、『富める者の良心』(1958)、『事件』(1960)、『権力回廊』(1964)、『理性の眠り』(1968)、『最後のもの』(1970)の11巻からなる膨大で複雑な小説であるが、基本的には語り手ルイス・エリオットの生涯を、彼の「直接体験」と「観察体験」の両方を通じて描き出した物語である。時代は1914年から1968年までの半世紀、登場人物はあらゆる階層を網羅し、現代イギリスの人間と社会を幅広く描いている。

戸田 基]

『工藤昭雄訳『新しい人間たち』(1963・白水社)』

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