付帳(読み)ツケチョウ

デジタル大辞泉 「付帳」の意味・読み・例文・類語

つけ‐ちょう〔‐チヤウ〕【付(け)帳】

芝居上演に必要な大道具小道具衣装かつらなどの品目、また下座音楽の指定などを、それぞれ別冊に分け、幕ごとに書き出したもの。つけ

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精選版 日本国語大辞典 「付帳」の意味・読み・例文・類語

つけ‐ちょう‥チャウ【付帳】

  1. 〘 名詞 〙 演劇の上演に必要な大道具・小道具・衣装・鬘などの名称、また下座音楽の指定などを、それぞれ一冊の帳面に書き出したもの。付立帳。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「付帳」の意味・わかりやすい解説

付帳
つけちょう

演劇の上演に必要な大道具 (装置) ,小道具,衣装,かつら,音楽 (歌舞伎では下座という) などを,幕や場あるいは役ごとに書出した帳面。歌舞伎から出た名称で,この付帳をもとにそれぞれの係が指定に従って作製したり,調達したりする。大道具の付帳は特に道具帳と呼ばれる。昔からのならわしで,半紙を横二つ折りにし,表紙中央に演目と何々付帳と縦書きし,左右に上演年月日,劇場名,劇団名などを記すのが普通である。半紙二つ折りの縦本を用いることもある。

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世界大百科事典(旧版)内の付帳の言及

【下座音楽】より

…また,下座音楽の演出プランを立てることを〈附け〉といい,これを担当するのはベテランの囃子方で,これを〈附師〉という。附師は,演出プランを記帳した〈附帳〉を作成して芝居の稽古に臨む。また,黒御簾で演奏する際の指揮者に相当する立三味線を〈舞台師〉という。…

【小道具】より

…能,狂言では歌舞伎の大道具に該当する職掌はなく,能舞台に置く塚,建物,舟や車など象徴的な据え道具は〈作り物〉,手に持つ中啓,刀,釣りざお,持ち枝などを〈小道具〉または〈手道具〉とよんでいる。歌舞伎の小道具は,〈附帳(つけちよう)〉(演目ごとに各幕,各場別に用いる出道具の品目と,各登場人物の役名,配役名別に持物,冠り物,差し物,履物などを分類して記載した基本台帳)に記され,舞台稽古に間に合わせて劇場へ搬入される。 舞台,スタジオにおける出道具は,大道具とともに場面の時代,季節,環境,登場人物の生活状況や身分などを視覚的につくりあげる役割をもつ。…

※「付帳」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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