仮宅(読み)カリタク

デジタル大辞泉 「仮宅」の意味・読み・例文・類語

かり‐たく【仮宅】

しばらく住む家。仮の住まい。
近世、江戸吉原の遊郭火事で焼けたとき、再建までの間、吉原以外の一般住宅地内で仮営業を許可されていた臨時の遊郭。

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精選版 日本国語大辞典 「仮宅」の意味・読み・例文・類語

かり‐たく【仮宅】

  1. 〘 名詞 〙
  2. かりいえ(仮家)
    1. [初出の実例]「わしは眼病、〈略〉殊には仮宅(カリタク)、何ともなう不案内」(出典歌舞伎梅柳若葉加賀染(1819)五立)
  3. 江戸時代、吉原遊郭が火災にあった時、一般人居住地に仮営業を許された、臨時の遊里
    1. [初出の実例]「元葭原焼失の後浅草三谷の辺に引移り仮宅中、夜見世致し」(出典:随筆・異本洞房語園(1720)抄書)

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世界大百科事典(旧版)内の仮宅の言及

【吉原】より

…仲ノ町には揚屋の衰滅した宝暦期(1751‐64)以降,両側に引手茶屋が並んだ。吉原は,元吉原以来明治時代までに24回も全焼したが,被災後は仮指定地(今戸,深川など)での仮宅(かりたく)営業が認められた。仮宅には開放感があって遊客も多く,遊郭に利益をもたらした。…

※「仮宅」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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