最新 地学事典 「仮想的地磁気極」の解説
かそうてきちじききょく
仮想的地磁気極
virtual geomagnetic pole
地芯双極子磁場を仮定すれば,地球上の一点での磁場の方位から地磁気極の位置を知ることができる。地球磁場は地芯双極子磁場ではないので,ある点での地球磁場方位から同様の計算をして得られる地磁気極は実際の地磁気極とは異なる。そこで,このようにして得られた地磁気極を仮想的地磁気極と呼ぶ。VGPと略称。地球上のある点での地球磁場の偏角をD,伏角をI,測定点の緯度をλs,経度をφsとすると,VGPの緯度λp,経度φpは,λp=arcsin(sinλs cosp+cosλs sin p cos D), φp=φs+arccos((cos p-sinλp sinλs)/(cosλp cosλs))sin D。ここでp=arctan(2/tan I)で与えられる。古地磁気学においては,正しい地磁気極を計算するほどのデータを得ることはほとんど不可能であるので,VGPが多用される。十分長時間のVGPの平均は実際の極に一致すると信じられている。
執筆者:渋谷 秀敏
出典 平凡社「最新 地学事典」最新 地学事典について 情報

