…この間,1950年には国際児童福祉連盟が養子法の理念と原則を宣言し(1959年の国連の児童権利宣言),64年〈国際養子縁組条約〉の成立,67年〈ヨーロッパ養子協約〉の成立をみたことが,上の動向の背景となっている。 現代養子法の特色は,イギリスのように未成年養子以外は認めない国はもとより,他の養子類型(養親子間にのみ効果を認める縁組)を併存させている国でも,要保護児童のための〈完全養子〉が中心であり,いかにして養子の福祉を確保するかに配慮が向けられている(公的機関によるあっせん,試験養子・仮養子制度,離縁の禁止・制限,出生証明書に養子の記載をしないなど)。現代養子法のいま一つの機能は配偶者の(連れ)子を養子とする親族養子であり,アメリカ(年間10万件),イギリス(年間2万件)では全養子のほぼ半数をこれが占めている。…
※「仮養子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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