仲宗根政善(読み)ナカソネ セイゼン

20世紀日本人名事典 「仲宗根政善」の解説

仲宗根 政善
ナカソネ セイゼン

昭和・平成期の教育家 琉球大学名誉教授。



生年
明治40(1907)年4月26日

没年
平成7(1995)年2月14日

出生地
沖縄県今帰仁村

学歴〔年〕
東京帝大文学部卒

主な受賞名〔年〕
日本学士院賞恩賜賞(昭59年度)「沖縄今帰仁方言辞典―今帰仁方言の研究・語彙篇」,西日本文化賞(第51回・学術文化部門)〔平成4年〕

経歴
沖縄県立三中、第一高女、女子師範で教え、戦時中はひめゆり部隊の引率教官。昭和26年「沖縄の悲劇―姫百合の塔をめぐる人々の手記」をまとめ、出版。戦後は屋良朝苗沖縄郡島政府文教部長を助けて教育行政のたて直しに尽力。また創設間もない琉球大学で副学長を務め、同大の育成、発展に寄与した。琉球方言の今帰仁方言や宮古方言を研究。50年定年退官、53年より沖縄言語研究センター代表を務める。他の著書に「沖縄今帰仁方言辞典―今帰仁方言の研究・語彙篇」「石を刻む」、歌集に「蚊帳ホタル」がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「仲宗根政善」の解説

仲宗根政善 なかそね-せいぜん

1907-1995 昭和-平成時代の教育者,言語学者。
明治40年4月26日生まれ。沖縄第一高女,沖縄師範女子部でおしえ,太平洋戦争末期の昭和20年,ひめゆり学徒隊の引率教官をつとめる。戦後沖縄の教育行政のたてなおしに尽力。また琉球大の副学長をつとめ,53年沖縄言語センター代表。59年「沖縄今帰仁(なきじん)方言辞典」で学士院恩賜賞。平成7年2月14日死去。87歳。沖縄県出身。東京帝大卒。著作に「石に刻む」「沖縄の悲劇」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

367日誕生日大事典 「仲宗根政善」の解説

仲宗根 政善 (なかそね せいぜん)

生年月日:1907年4月26日
昭和時代;平成時代の教育者;言語学者。琉球大学副学長;沖縄言語研究センター代表
1995年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の仲宗根政善の言及

【琉球語】より

…ついで沖縄学の父といわれる伊波普猷(いはふゆう)の幅広い研究,宮良当壮(みやながまさもり)(1893‐1964)の八重山方言,金城朝永(きんじようちようえい)(1902‐55)の那覇方言の研究などがつづいた。今日のレベルの研究の基礎は服部四郎,仲宗根政善に負うところが大きい。琉球語研究は国語学の中ではつねに,ことに第2次大戦前は軽視されてきたが,戦後は主として服部,仲宗根とその弟子たちによって,いくつかの辞典の編纂,奄美から与那国にいたる列島全体についての方言の調査と記述がすすめられ,また難解な《おもろさうし》の言語の研究もようやく言語学的水準に達して,琉球語全体の展望がようやく可能となっている。…

※「仲宗根政善」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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