伊岐津志村(読み)いぎつしむら

日本歴史地名大系 「伊岐津志村」の解説

伊岐津志村
いぎつしむら

[現在地名]八百津町伊岐津志

木曾川中流域左岸にあり、可児かに郡に属した。南の山が分水嶺をなし、御嵩みたけ(現可児郡御嵩町)に接する。北の木曾川対岸は加茂郡和知わち村・野上のがみ村。観応三年(一三五二)七月二五日の鷲見加々丸軍忠状写(長善寺文書)によれば、前年の九月二一日に伊岐津志城を攻撃している。明徳元年(一三九〇)四月一一日将軍家は土岐頼忠に対し、林三郎女子跡や伊岐津志などの押領人を沙汰するよう命じ(「足利義満御教書写」金沢市立図書館蔵松雲公採集遺編類纂)、同年五月二一日頼忠は同様のことを土岐美濃守に命じている(「土岐頼忠施行状写」同文書)

慶長郷帳では「いきつし村」とあり、高七八六石余。元和二年(一六一六)の村高領知改帳では木曾組衆領。正保郷帳では尾張藩領で、田方二八五石余・畑方五〇〇石余。明暦覚書では元高八〇〇石は山村氏三氏・千村氏二氏に分給され、概高一千一〇二石余。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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