細目村(読み)ほそめむら

日本歴史地名大系 「細目村」の解説

細目村
ほそめむら

[現在地名]八百津町八百津

木曾川中流右岸にあり、北方山中に発する小流あら川が木曾川に流入する。中世細目郷の名を継承し、近世には多くの支郷をもち、それらは元禄・天保両郷帳では独立村として記される。慶長郷帳に「細目之内」として高七九八石余。元和二年(一六一六)の村高領知改帳では「細目ノ郷」とあり、旗本稲葉方通領とある。稲葉氏は翌三年尾張藩に属した。正保郷帳では田方一四五石余・畑方六五四石余、ほかに山年貢一〇石余がある。稲葉氏は延宝四年(一六七六)断絶したため尾張藩領となる。明暦覚書では給人稲葉右近領で、概高一千一五六石余、黒瀬くろせの船役銭は御船奉行へ納め、流木留賃は定めのとおり薪にて受取るとある。

細目村
ほそめむら

[現在地名]美浜町野間のま

伊勢湾に面し、西浦にしうら街道沿いにあり、一色いつしき柿並かきなみ二村の南に続く。三方を山に囲まれ、南の富具崎ふぐさきが海に突出し浜辺に岩が露出する。

「寛文覚書」によれば、概高三三四石余、田地二一町七反七畝余・畑地二〇町二反三畝余。当村浦へ漂流する物は取上げ定法の賃を請取り、将軍上洛・朝鮮使節通行の時は人馬を出すとある。「徇行記」によれば「西ノ方海中ニ特出セリ、即風宮崎ふぐさきト云、風宮和名抄ニハ富具トアリ、此出崎ヲ踰レハ浜トホリ辰巳ヘ指シ始テ神島ト伊良古崎トノ渡合ヲ望ミ佳景ナリ」と記し、民家は浜寄りに川を隔ててほぼ南北に並び、農業を営み、黒鍬稼に出る者があり、雨池用水に乏しく旱燥の土地という。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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