野上（読み）ノガミ

デジタル大辞泉

のがみ【野上】［姓氏］

姓氏の一。
[補説]「野上」姓の人物
野上豊一郎のがみとよいちろう
野上弥生子のがみやえこ

のがみ【野上】［地名］

岐阜県不破郡関ヶ原町の地名。もと中山道の宿駅。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

の‐がみ【野上】

1. [ 1 ] 〘 名詞 〙 野の上の方。
   1. [初出の実例]「うつなく野かみをさはき狂ひ出て とらへをきしもいまたあら駒」(出典：俳諧・望一後千句（1652）三)
2. [ 2 ] 岐阜県不破郡関ケ原町の地名。古代、東山道の重要な宿駅。壬申の乱では大海人皇子の本陣があった。

のがみ【野上】

1. 姓氏の一つ。

出典　精選版 日本国語大辞典

日本大百科全書(ニッポニカ)

野上（和歌山県）
のかみ

和歌山県北部、海草郡(かいそうぐん)にあった旧町名（野上町(ちょう)）。現在は紀美野町(きみのちょう)の西部を占める地域。旧野上町は、1955年（昭和30）東野上町が志賀野(しがの)村を編入して成立。同年小川村を合併。2006年（平成18）美里(みさと)町と合併、紀美野町となった。地域は、紀ノ川の支流野上川（貴志(きし)川）上流域を占め、旧町名はこれによる。生石ヶ峰(おいしがみね)北麓(ほくろく)から貴志川北岸にわたる山間地。国道370号が通じる。中世は石清水八幡宮(いわしみずはちまんぐう)領で、その別宮の野上八幡神社があり、同社の本殿、拝殿などは国指定重要文化財。高野参詣(こうやさんけい)路と旧龍神(りゅうじん)街道が分岐する。シュロ栽培加工が盛んであったが、いまは和雑貨生産にかわった。果樹栽培が盛んで、近年ではウメが増加している。南部は生石高原県立自然公園となっている。

［小池洋一］

『『野上町誌』全2冊（1985・野上町）』

[参照項目] | 紀美野（町）

野上（埼玉県）
のがみ

埼玉県北西部、秩父(ちちぶ)郡長瀞町(ながとろまち)の一地区。旧野上村。荒川の河岸段丘上にあり、名勝長瀞がある。国道140号が通じ、秩父鉄道野上駅がある。野上下郷地区にある石塔婆（秩父青石を使用）は国の史跡に指定されている。

［中山正民］

[参照項目] | 長瀞（町）

出典　小学館　日本大百科全書(ニッポニカ)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

野上
のかみ

和歌山県北部，紀美野町西部の旧町域。紀ノ川支流の貴志川中流域に位置する。1955年志賀野村を編入して東野上町から野上町に改称したのち，小川村と合体。2006年美里町と合体して紀美野町となった。旧町名は中世の荘園名に由来。中心集落の動木（とどろき）は旧宿場町。農業が主産業で，米，ミカンを栽培。近世以来シュロ栽培が盛んで，たわし，シュロ縄などの製品の特産で知られたが，しだいにナイロンを原料とする和雑貨類の製造に代わった。南端の生石ヶ峰は生石高原県立自然公園に属する。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

百科事典マイペディア

野上[町]【のかみ】

和歌山県北部，貴志川中流域を占める海草(かいそう)郡の旧町。かつてはシュロ栽培とその加工が盛んであったが，現在は，ナイロンロープ，ビニル加工品などの製造を行う。南部に生石(おいし)高原がある。2006年１月，海草郡美里町と合併し町制，海草郡紀美野町となる。38.56km²。8268人（2003）。

出典　株式会社平凡社

改訂新版　世界大百科事典

野上 (のかみ)

→紀美野［町］

出典　株式会社平凡社「改訂新版　世界大百科事典」

世界大百科事典（旧版）内の野上の言及

【長瀞[町]】より

…秩父盆地北東端にあり，荒川沿いの河岸段丘に集落が位置する。野上町と称したが，1972年名勝･天然記念物の長瀞にちなんで改称。中心集落の野上は江戸時代，六斎市が開かれ，絹織物，タバコ，大豆などの取引が行われた。…

※「野上」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典｜株式会社平凡社「世界大百科事典（旧版）」