伸し掛る(読み)ノシカカル

デジタル大辞泉 「伸し掛る」の意味・読み・例文・類語

のし‐かか・る【伸し掛(か)る】

[動ラ五(四)]
からだを伸ばして相手の上におおいかぶさる。「―・って押さえこむ」
頭ごなしに押さえつけようとする。かさにかかる。
「―・るような疳癪声を出して」〈秋声あらくれ
責任・負担などが身の上におおいかぶさる。「借金重圧が肩に―・る」

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「伸し掛る」の意味・読み・例文・類語

のし‐かか・る【伸掛】

  1. 〘 自動詞 ラ行五(四) 〙
  2. からだをのばして相手の上におおいかぶさる。のびてきて一面におおいかかる。のりかかる。
    1. [初出の実例]「夏山ののしかかったる入江哉〈一茶〉」(出典:俳諧・与州播州雑詠(1797‐99))
  3. 頭ごなしに相手をおさえつけようとする。かさにかかる。
    1. [初出の実例]「お島はのしかかるやうな疳癪声を出して逐退けた」(出典:あらくれ(1915)〈徳田秋声〉一二)
  4. 責任、好ましくない状況などが身にかぶさる。
    1. [初出の実例]「そんな類の夢のやうに人生そのものが彼の上にのしかかって」(出典:都会の憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉)

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