似頸村(読み)にたくびむら

日本歴史地名大系 「似頸村」の解説

似頸村
にたくびむら

[現在地名]新魚目町似首郷にたくびごう丸尾郷まるおごう

榎津えのきづ村の北に位置し、有川ありかわ(現有川町)奈摩なま(現上五島町)に挟まれた半島の首部に立地する。北に小番こばん岳、南にばん岳がある。番岳の頂上に遠見番見張所の烽火台が置かれ、その跡地が残る。また山の八合目には行者の修行の跡がある。南に丸尾がある。似首とも書かれる。江戸時代は魚目掛に属し、魚目村(魚目中)のうちとして扱われる場合がある。初め福江藩領で、寛文元年(一六六一)より富江五島領となる。古来の由緒をもつ湯川家・柴田家・浦家ら加徳の者がいて、漁労に従事していた(「旧来網代関係原由書」五島魚目郷土史)元禄元年(一六八八)の浜方本百姓二〇人(「魚目浦絵図」事代主神社蔵)。正徳二年(一七一二)富江領高辻郷村帳では本高二七石余・内検高五石余。文化一四年(一八一七)似首郷に対馬の浪士大石源太が来て読み書きを教授している(五島編年史)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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