住用村(読み)すみようそん

日本歴史地名大系 「住用村」の解説

住用村
すみようそん

面積:一一八・一六平方キロ(境界未定)

大島の中央部東側に位置し、北部は名瀬なぜ市と大和やまと村、南部は瀬戸内せとうち町、西部は宇検うけん村と緑濃い重畳する山岳で隣接している。村域の大半は険しい山岳で覆われ、中央部の三太郎さんたろう峠を挟んで北の東城とうじよう地区、南の住用地区とに二分される。東部は住用湾をかかえ、太平洋に面して洋上はるかに喜界きかい島がみえる。かつては陸上交通の面では難所であったが、国道五八号筋に三太郎トンネルや朝戸あさとトンネルが開通したことにより、名瀬市や瀬戸内古仁屋こにや間の距離が短縮されて交通の便がよくなった。

村内を流れる住用川・役勝やくがち川・川内かわうち川・金久田かねくだ川は奄美でも屈指の長い流路を形成し、いずれも準用河川となっている。住用川の上流には住用川水力発電所があり、住用川・役勝川・川内川には学術的に貴重なリュウキュウアユが生息している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報