佐井田城跡(読み)さいだじようあと

日本歴史地名大系 「佐井田城跡」の解説

佐井田城跡
さいだじようあと

[現在地名]北房町下中津井

才田さいだ南東の山の急斜面、標高二八五メートル付近に築かれた山城跡。備中三城の一といわれる。東西に延びる尾根に五つの削平地があり砦の跡をなす。その西端に二重の堀切、東方には出丸があり、石塁はみられない。元暦年間(一一八四―八五)尾張国山田重英が源平合戦の戦功により当地方を賜り、築城したという(上房郡誌)。永正一四年(一五一七)には植木藤資が三好長基方について大内氏の軍と戦った功により、当城を与えられたといわれる(備中府志)。しかし植木氏はこれ以前から下呰部しもあざいにある植木うえき城や現植木えきで発見された居館跡(植木遺跡)を根拠地にしていたともいわれる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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