何鹿神社(読み)いつしかじんじや

日本歴史地名大系 「何鹿神社」の解説

何鹿神社
いつしかじんじや

[現在地名]丹波町字曾根

須知しゆうちを出て西に折れる京街道(山陰道)の北側、塩田しおたの谷を流れ出た曾根そね川東岸に鎮座する。祭神は品陀別命・大山祇命・彦狭知命。旧郷社。「延喜式」神名帳に載せる船井郡出石鹿イツシノカノイソヘノ神社」に比定される。

祭神は、江戸時代は天御食持神とも大己貴命ともいわれ、定まっていなかったようである。そのためか、明治初期の「式内神社考証」は祭神不詳とする。古来山内やまのうち庄山王七社の一宮で、丹波・瑞穂両町に七宮を称する七社が鎮座する。

草創については不詳であるが、社伝によると天武期の創始で大宝二年(七〇二)より出石鹿部神社と称したという。当地は古代出鹿郷(和名抄)の地と考えられ、正和四年(一三一五)「何鹿」と改称したとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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