作付(読み)つくりつける

精選版 日本国語大辞典 「作付」の意味・読み・例文・類語

つくり‐つ・ける【作付】

〘他カ下一〙 つくりつ・く 〘他カ下二〙
① 新たにつくり設ける。設置する。
仏道の記(1266‐69頃)「世の常の山寺などのやうに、坊どもつくりつけ、世にある様にはもてなさじ」
② 取りはずしのできないように取りつける。つくって、動かないように他のものに取りつける。
※玉塵抄(1563)五〇「ただしうふせりすべらいでまっすぐにきっとつくりつけた如にあらうずことぞ」
③ 植えつける。
※虎明本狂言・竹の子(室町末‐近世初)「此の畠には、作り付るほどの物が見事にでくる事じゃ」

つくり‐つけ【作付】

〘名〙 取りはずしのできないようにつくること。組み立てたり、簡単に移動させたりできないようにつくること。また、そのもの。
小右記‐寛仁二年(1018)六月二八日「御前物 朱漆折敷・作付高坏四本」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉二「造付(ツクリツ)けの木偶の如くに黙然としてゐた」

さく‐づけ【作付】

〘名〙 (「さくつけ」とも) 農作物田畑に植えつけること。
※綿(1931)〈須井一〉一「田圃の少い山間の部落では〈略〉五段以上を作付(サクヅケ)する地位にはなれなかった」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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