侵食基準面(読み)しんしょくきじゅんめん

最新 地学事典 「侵食基準面」の解説

しんしょくきじゅんめん
侵食基準面

baselevel of erosion

地表面上に働きかける諸種の侵食作用がおよぶ下方の限界。侵食作用により土地が削られると地表面は低下するが,一定の限界に達すれば侵食作用は止み,それ以下におよばない。このような侵食の限界となる基準面は侵食作用の種類によって異なり,河食の場合には海面,溶食の場合には地下水面,山岳氷河の場合には雪線,海食の場合には波食のおよぶ下限(この場合だけは海面下)となる。海面の位置や地下水面・雪線高度は種々の原因により変化するから各種の基準面は一定不変ではない。また内陸部の湖や盆地,流路を横切る硬岩層は一時的にそれより上流側の地域における侵食を制約して,一時的または局部的基準面となる。これに対して海面を一般基準面(general baselevel)と呼ぶ。侵食基準面に到達させようとする侵食作用を基準化作用(baselevelling)と呼び,この作用によって侵食基準面と一致した地表面を基準化面という。参考文献:W.M.Davis(1902) J.Geol., Vol.10:77

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「侵食基準面」の意味・わかりやすい解説

侵食基準面
しんしょくきじゅんめん

陸上で行われる侵食の最低の高度。単に基準面ともいう。陸上における侵食は、一般に降雨、氷雪などの作用によって重力が加わって行われるが、その侵食作用は最終的には海面の高度を基準として行われる。したがって、海面の高度まで侵食されて低下すると、侵食が行われないことになる。しかし、河食では湖水面の高度が、カルスト侵食では地下水面が、氷食では雪線の高度が一時的基準面となる。

[市川正巳]

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