日本歴史地名大系 「信達宿」の解説 信達宿しんだちしゆく 大阪府:泉南市市場村信達宿[現在地名]泉南市信達市場・信達大苗代・信達牧野熊野街道(紀州街道)に沿って成立した宿で、中世の熊野詣関係の日記などに散見する。「為房卿記」永保元年(一〇八一)一〇月一一日条に「着和泉信達庄宿大工宅」とみえ、為房一行は当地大工宅に宿泊しているが、当時この地が熊野街道の宿泊地となっていたことがうかがわれる。「吉記」承安四年(一一七四)九月二三日条に「申刻着信達宿」と宿名がみえる。建仁元年(一二〇一)の「後鳥羽院熊野御幸記」一〇月七日の記事によると、後鳥羽院一行は厩戸(うまやど)王子参詣後、宿所である厩戸御所に入っているが、その地について「此御宿惣名ハ信達宿」と記している。 出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報 Sponserd by