個物(読み)コブツ

大辞林 第三版の解説

こぶつ【個物】

〘哲〙 個々のもの。「個体」に同じだが、このもの、あのものと示しうる特定の「物」の意で広く用い、特に、普遍ないし一般者に対するものとしていう。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

世界大百科事典内の個物の言及

【西洋哲学】より

…この対概念がその後〈形式formaと質料materia〉〈形式Formと内容Inhalt〉と呼び替えられて,形而上学的思考様式の基本的カテゴリーとして働いたことは,カントが《純粋理性批判》の〈反省概念の多義性〉の章で指摘しているとおりである。中世の普遍論争において特に論議の対象となった〈普遍‐個物〉ないし〈一般‐特殊〉という対概念も以上のような経緯と深くからみ合いながら形成されたものと考えてよい。
【本質存在(エッセンティア)と事実存在(エクシステンティア)】
 このように形而上学的思考様式のもとで個々の事物が形相と質料の結合体としてとらえられることによって,もともと単純であるはずの〈存在〉概念,〈ある〉という概念が二義的に分裂することになる。…

※「個物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

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