普及版 字通 「倚」の読み・字形・画数・意味


10画

[字音] イ・キ
[字訓] よる・もたれる・あやしい

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は奇(き)。奇に猗・椅(い)の声がある。奇は把手のある大きな曲刀の形で、直立しがたいものである。〔説文〕八上に「依るなり」とあり、他のものに倚附し、よりかかる状態をいう。

[訓義]
1. よる、よりそう。
2. もたれる、まかせる、たよる。
3. おす、かたよる、かたむく。
4. 奇と通じて、あやしい、めずらしい。また・畸と通用する。

[古辞書の訓]
名義抄〕倚 ヨル・ヨリタテリ・ヨセタツ・ヨリイル・ヨリフス・タノム・カタブク・ヒヒム 〔字鏡集〕倚 カダフ・ヨリイル・トキ・タム・ヨヨム・ヨル・タツ・ヨセタツ・マタ・タノム・タガフ・ヨリタテリ・カタブク

[語系]
倚iai、依iiは声義が近い。奇・畸kiaiも声が近く、通用することがある。

[熟語]
倚愛倚移・倚岸倚几倚傾・倚剣倚徙倚恃・倚倚杖・倚乗倚仗・倚子倚翠・倚勢・倚席倚託・倚柱・倚重倚任・倚馬倚拝・倚薄倚靡・倚附・倚伏倚傍・倚望・倚門・倚用倚頼・倚輪倚廬倚魁・倚人
[下接語]
依倚・傾倚・眷倚・交倚・坐倚・親倚・酔倚・倚・枕倚・跛倚・背倚・偏倚・門倚・

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、和歌山県串本町の民間発射場「スペースポート紀伊」から打ち上げる。同社は契約から打ち上げまでの期間で世界最短を目指すとし、将来的には...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android